受講生インタビューVol.4
「あり方」が変わるコーチングスクール
足立牧子さん
(Sora1期、パーソナルコーチ、兵庫県在住)

Q.
コーチとして活動されている足立さんですが、まず、コーチングに興味を持ったきっかけからお聞きしてもいいですか?
A.
30代後半のころに、プライベートで大きな壁にぶち当たったんです。それまで自分の人生で当り前に叶うものだと信じてきたことが、そうではないと分かり、深い空虚感に襲われていたんですね。そんなときに、地元の市民大学で心理学講座を受ける機会があって。そこで傾聴やコーチングに出会って、興味を持ったのが始まりです。そこから心理的な対人支援の世界に惹かれ、学び続けました。
そのうちにAOCの創始者である山崎啓支さんのセミナーに通うようになって、自分の中で大きな変化があったんです。
Q.
変化があった、というと?
A.
あるセミナーで、山崎さんが「空虚感から目を背けないで」と話されていたんです。それまで学んだり、読んだりしてきたものはすべて、元気に、ポジティブに生きるための方法論に偏っていました。私もそうするべきだと思って、空虚感を乗り越えるために頑張ってきたんですね。けれど、学んでも、すぐ元に戻っていたんです。でも、その空虚感を「しっかり感じて下さい」と聞いて、衝撃を受けました。
Q.
空虚感を受け入れられた、ということですか?
A.
そうですね。なくそうとして見ないようにしてきた自分の空虚感と、向き合うことができるようになったんです。すると、それまでいろいろと学び、気づきを深めることができたのは、空虚感があったおかげだということにも気づきました。
Q.
なるほど。そういう大きな気づきはAOC受講中にもありましたか?
A.
ありましたね。学んだことを生かしてコーチングを提供したいと思っていましたが、なかなか行動ができていませんでした。それがどうしてなのか、腑に落ちたんです。
Q.
行動できない理由……。それは何だったのでしょう?
A.
失敗したり、傷ついたりするのが怖くて動けなかった、つまり自分を守ろうとしていたんです。
受講中に、トレーナーの方から「(意識の)ベクトルが、相手じゃなくて、自分に向いていませんか?」とのフィードバックを受けたことがあって、「ああ、その通りだ」と。相手ではなく、自分に意識が向いている。自分を最優先に考えている。そうした自分のエゴに目を向けるようになって、それを受け入れていったんです。
Q.
空虚感と同じく、これも受け入れたんですね。
A.
そうです。エゴで自分を守っているときもあり、相手に向いているときもあり、どちらでもないニュートラルな自分のときもある。そんなふうに自分への理解が進んで楽になっていきました。そうした気づきを重ねることで、いまは少しずつですがコーチとして本格的に活動できるようになってきました。
それに関連して、AOCでは「スポンサーシップ」の深さについても体験することができました。
Q.
スポンサーシップの深さとは?
A.
受講中に、4人前後でワークをしていたときのことです。私がクライアント役となって、コーチ役の男性の方に悩みを語っていたんですね。するとその方が、何のジャッジもなく、ただありのままの私を受け止めてくれているのが感じられました。その瞬間に、涙が溢れてきて……。
Q.
何か、言葉を掛けられたわけじゃなくて?
A.
ええ。もちろん、何らかの言葉をいただいたのですが、そうしたものではなく、「あり方」そのものが私の心に響いてきたというか……。そして、自分の中で固くなっていた何かが溶け出した感じがしたんですね。AOCでは、スキルやテクニックではなく「あり方」を重視していますが、まさにそれを体感した瞬間でした。
Q.
受講期間中に、そこまで深い部分に触れる体験をされたわけですね。そのようなAOCの講座を、足立さんはどういう方に勧めますか?
A.
やはり、自己理解を深めたい方ですね。コーチングなど対人支援に関わっている方には、本当に根本的な部分から「あり方」が変わり、コミュニケーションの質が変容するきっかけになると確信しています。
足立牧子さんプロフィール
30代後半から学生時代に勉強した心理学をもう一度学び始める。その後コーチングと出会い、2017年よりパーソナルコーチとして独立。「あなたに寄り添う傾聴コーチング」を提供している。
ホームページ https://www.macky-coach.com
(財)神戸市民大学講座primary認定コーチ、Art of Coaching修了(2017年)